出産は奥歯で噛み締めろ2

パン!っと音が聞こえて(旦那さんはきこえなかったそう。)、その後大量の水が出て来ました。

すぐに旦那さんは部屋を追い出され、私は出産ポーズになりいきんでいいよ!と言われました。

ところがいきみ方がわからない。

踏ん張るものの、なんか違う。

腰は浮かさず丸めて!とすかさず鬼コーチからの指示が飛ぶ。

わかんないヨゥと弱気になりながらも、とにかく陣痛の波に合わせて力を入れることに。

自分じゃない声をあげながら、とにかく踏ん張る。

途中、カテーテルを差し込まれて(チクッと痛い)銀色のコップにオシッコが入れられたり、鉄剤を飲んで暗くなったうんちが時々出るのが目視できるものの、サクサク交換され気にする暇なし。

そして、その時が来たのです。

 

これって、自分が頑張らないと生まれないんじゃね?

 

ものすごい悟りがきました。

今の今まで、ピークに達すると、するっと生まれるんじゃないかって都合よく思っていました。

 

そんなことはない。

 

完全に突きつけられて、その時思ったのは、羊水がない状態が続けば、赤ちゃん危ない。ということ。

次はない。

そう、ここでやっと本気を出さねばならないと覚悟を決めたのです。

今の今まで生きて来て、ここまで歯を食いしばったことはない。というぐらい歯をくいしばりました。

そして、陣痛の山に合わせていきみきむと、するっと赤ちゃんの肩の感触を中の方で感じたのです。

 

もう、いきまなくていいよー。と言われ

じゃ、切りますね。とさくっと切られ。

赤ちゃん出てきた!と思ったらあっという間に何処かに連れていかれました。

あれ?

一体どこに?

そうこうしているうち、切られたところを縫い始めることに。

麻酔するからね。

と言われ安心するものの、なんだかこれは痛い。

さっきまで全く痛いなんて言わなかったのに、この段階で

痛い大炸裂。

痛い痛い痛い。

チクチクいたい。

出産では、生まれなかったら困るから一言も痛いを言わなかったけれど、生まれたからにはこっちのもの!

痛いの連発、堪え性なし。

麻酔をバンバン打ってもらい、チクチク縫い縫い。

ところが、しばらくしても縫い縫いが終わらない。

あと、どれぐらいですか?と聞くと

今、内側が終わったから、これから外側ね。

?????外側?

トータル45分オーバーで縫合が終わり、解放されることに。

2500cc以上の羊水及び出血で危険水域までだったようですが、無事出産終了しました。

しかし、立ち上がるには足が痙攣して思うように動かない。

まるで、生まれたばかりのカモシカのよう。

そして、我が子はどこ?産んだはずの我が子は?!

 スヤスヤ卵ケースの中にいる我が子。と言いたいけれど、この辺りの記憶は曖昧で、旦那さんに聞いてもうろ覚え。

抱っこは一度もせず、病室がわりの陣痛室でぐったりしていました。

その日はトイレに行くにも車椅子、トイレのたびに遠慮がちにナースコールをしました。