居心地のいい入院生活

入院して気づいたのが、お医者さんや看護婦さんに対しての贈り物をしないでほしいという表示。

そんな、ワイロ🌝が使えないなんて。

人生の潤滑剤。

感謝の気持ちを伝える、キーアイテム。

古今東西、いや、時代劇の中では必ずと言っていいほど二重底になった漆塗りの菓子箱の下から見える小判の束。

もちろん、そんなに包めるわけではないですよ。

これからいくら手術費用がかかるかわからない、自分の食事すらままならないのに、看護婦さんへの美味しい袖の下なんて用意できるはずもなく。

だからと言って、何にも感謝の気持ちの表現ができないのはそれはそれはつまらない。

けれど、では何が?と言われてまずは病室に来てくれる人の名前を覚えようと心がける。

最近は、いろんな問題があったせいで、看護師さんたちは朝や交代する時など、か必ず名前をいうようになっているようです。

なので、なるだけ名前を覚えたら、すぐに名前を呼んで返すようにしました。

我が子に話しかけながら

 

:◯◯さんが来てくれたよ。

:良かったね、◯◯さんは髪の毛までちゃんと洗ってくれるもんね

:◯◯さんのこと、大好きだもんね。

:◯◯さんが来てくれると、うちの子ニコニコなんですよね。

っと、とにかく愛想を振りまきました。

 

一番最初に仲良くなったのは、掃除のおばさん。

どこでもそうだけれども、内部事情を意外と網羅している隠れキャラ。

世間話風に聞いていくと、いろんな話を聞くことができるのです。

そうやって、一人一人攻略していくと、だんだん身の上話も聴けるようになります。

看護師何年めだとか、出身地、家族構成、お医者さんの好き嫌い。

だから何、というところでもありますが、大きな病院になるほどたくさんの人に関わってもらう場面が多くなり、それに伴い知らない人に我が子を預ける場面が発生してきます。

例えば、沐浴の時にチューブや傷口に水が入らないようにテープで目張りをするんですが、手際がいい人とそうでない人がいた時に後で看護師長さんにはなしをすることができます。

Tチューブから胆汁を抜く時、看護師さんが誤ってこぼすなどした時に、次の担当になった人にそれとなく伝えることができる。

数え上げればきりがないですが、そういう毎日の気がかりをナースコールを使わずに伝えられるようになるんです。

正直なところ、ナースコールを鳴らすのは気が引けます。

さすがに点滴のアラームが鳴り響いている時は何時であっても鳴らしますが、ちょっとした違和感を、その時直接伝えるのはなかなか難しいです。

ましてや、変な話、我が子を人質に取られているようなもの。

気持ちよくいい患者さんとおもわれたいと思うのは当然です。

だから、

20人近くのスタッフの名前をできるだけ早く覚え、良好な関係を作れるように頑張りました。

結果としては、病院の規則をこっそり見逃してもらうことは(一度だけありましたが)有りませんでしたが、閉鎖的な病室の中で唯一のコミュニケーションを取ることができ、私の中で精神的なバランスをとることができました。

憂鬱になりがちな入院生活(介助)に役立ててみてください。