靴下は産婦の水虫対策だ。
そう。
靴下。
出産前までは、靴下屋の5本足の着圧ハイソックスを愛用し、夜はむくみキュアでしっかりケアをしていましたが
出産直前から靴下を履くのがお腹越しでは不可能になっていたせいもあり、
入院グッズにはむくみキュアとくるぶしの靴下二足しか入れてなかったのです。
ところが、出産後とにかく足が他人の足?ってぐらいに膨れ上がり、むくみキュアがなかなか入らない。
更にくるぶしの靴下はたった二枚では足らず、洗うこともできず、
最終手段で裸足で過ごしていたんですが、
妙に汗ばみ、買ったばかりのTOCCAのシューズは汗でベタベタに。
気がつくと足の裏の皮がべりべりめくれていて、
水虫か!
と恐怖でおののきました。
もし、あの時5本足のくるぶしソックスがあれば。
そう、後悔して止みません。
ちなみに足が元に戻るのに、約二か月ほどかかりました。
体重は増えてなんぼの妊婦さん。
産んだ直後と、その周辺の記憶がありません。
歩いていたような気もするし、足がガクガクしていたので車椅子だったような気もします。
とにかく、今となってはなんにも覚えていない。のです。(あらびっくり)
人間としての、守り、の部分でしょうか。いろんなものが吹っ飛んで行ったのでしょう。
けれど、分娩台に乗った時の、あの記憶だけは強く思い出すことができます。
そう、体重です。
もともとはふっくら体質。食べたら食べた分だけ大きくなれる健康体。
そして、妊娠を意識してからは、ダイエットはせず自然に三食を食べようと心がけていました。
妊娠中も産休中も順調に体重を増やしていたんですが、最後の一ヶ月付近から雲行きが怪しくなってきました。
足首だけは細いと自信があり(18.2cm)そのために約15年以上はムクミキュアと仲良くしていましたが、だんだん脚が太くなり体重も一気に増え始めたのです。
いわゆるむくみという悪者です。
このころは、体重に関しても鷹揚な気持ちで、よきにはからえスタンスを保っていたんですが、検診のたびにむくみのためにあんまりおしっこが出なくなり、検尿カップ25ccを搾り出すこともままならない。
しかも、濁りまで出てくるしまつ。
飲んでいる水分がいったいどこに消えているのか謎なぐらい、おしっこに関して問題を抱えていました。
そして、分娩台に乗った時、同時に体重も分かる仕組みだったようですが
なんと、
66.6kg!
まさか。
思わず、測りなおしてください!叫びました。
ゾロ目は好きだがオーメンはいただけない。
旦那さんに止められたので再度計測はしなかったんですが、心に強く残ったワンシーンでした。
そして、出産が終わった直後2600cc?ぐらいの出血がありましたと言われ、危なかったですねと言われる。
さすが隠れ糖尿病家系。もともと低血圧だったはずなのに、この時ばかりは高血圧最上位グループ入り!レッドゾーンだったようです。
それから、5日間部屋をあちこち移動しながら病院生活をしていたんですが、妊婦服をケチっていたためいろんなところで支障が出てきました。
なんとかなると思っていた妊婦服。かわいいからという理由で用意していたオフショルダーのワンピース。
そんなの着ている妊婦さんも産婦さんも一人もいない。
そんな、メルヘンな格好をしていたら、一人も友達できる気しない。
なので着るものがなくて、いろいろ旦那さんに西松屋さんとかに買い出しに行かせるものの重要なものを忘れていたのです。
そう。それは靴下。
出産は奥歯で噛み締めろ2
パン!っと音が聞こえて(旦那さんはきこえなかったそう。)、その後大量の水が出て来ました。
すぐに旦那さんは部屋を追い出され、私は出産ポーズになりいきんでいいよ!と言われました。
ところがいきみ方がわからない。
踏ん張るものの、なんか違う。
腰は浮かさず丸めて!とすかさず鬼コーチからの指示が飛ぶ。
わかんないヨゥと弱気になりながらも、とにかく陣痛の波に合わせて力を入れることに。
自分じゃない声をあげながら、とにかく踏ん張る。
途中、カテーテルを差し込まれて(チクッと痛い)銀色のコップにオシッコが入れられたり、鉄剤を飲んで暗くなったうんちが時々出るのが目視できるものの、サクサク交換され気にする暇なし。
そして、その時が来たのです。
これって、自分が頑張らないと生まれないんじゃね?
ものすごい悟りがきました。
今の今まで、ピークに達すると、するっと生まれるんじゃないかって都合よく思っていました。
そんなことはない。
完全に突きつけられて、その時思ったのは、羊水がない状態が続けば、赤ちゃん危ない。ということ。
次はない。
そう、ここでやっと本気を出さねばならないと覚悟を決めたのです。
今の今まで生きて来て、ここまで歯を食いしばったことはない。というぐらい歯をくいしばりました。
そして、陣痛の山に合わせていきみきむと、するっと赤ちゃんの肩の感触を中の方で感じたのです。
もう、いきまなくていいよー。と言われ
じゃ、切りますね。とさくっと切られ。
赤ちゃん出てきた!と思ったらあっという間に何処かに連れていかれました。
あれ?
一体どこに?
そうこうしているうち、切られたところを縫い始めることに。
麻酔するからね。
と言われ安心するものの、なんだかこれは痛い。
さっきまで全く痛いなんて言わなかったのに、この段階で
痛い大炸裂。
痛い痛い痛い。
チクチクいたい。
出産では、生まれなかったら困るから一言も痛いを言わなかったけれど、生まれたからにはこっちのもの!
痛いの連発、堪え性なし。
麻酔をバンバン打ってもらい、チクチク縫い縫い。
ところが、しばらくしても縫い縫いが終わらない。
あと、どれぐらいですか?と聞くと
今、内側が終わったから、これから外側ね。
?????外側?
トータル45分オーバーで縫合が終わり、解放されることに。
2500cc以上の羊水及び出血で危険水域までだったようですが、無事出産終了しました。
しかし、立ち上がるには足が痙攣して思うように動かない。
まるで、生まれたばかりのカモシカのよう。
そして、我が子はどこ?産んだはずの我が子は?!
スヤスヤ卵ケースの中にいる我が子。と言いたいけれど、この辺りの記憶は曖昧で、旦那さんに聞いてもうろ覚え。
抱っこは一度もせず、病室がわりの陣痛室でぐったりしていました。
その日はトイレに行くにも車椅子、トイレのたびに遠慮がちにナースコールをしました。
出産は奥歯で噛み締めろ!
気合いだ気合いだ気合いだ!
の出産。
予定日に産む!でも書きましたが、さらに追記です。
もちろん、いろんなサイトで出産について語られていたのを不安に駆られる度、予定日が近くになるにつれ、熟読し、学んだことを旦那さんに共通理解を図りました。
そもそも、立ち会い出産ができない病院だったので、肝心なところは見られないこともあり旦那さんは少し残念そう。
テレビでも、出産シーンが取り上げられたりイッテQで出川さんの出産体験などもあり、あんまり見られるのは嫌だなあと思っていました。
そんな苦しんでるところを見ないで欲しい。
追い討ちをかけるように、さまざまなサイトで
あまりの苦しみに
罵詈雑言を旦那さんにぶちまける
途中で出産がストップする
など、困難な状況が展開していました。
あまりに壮絶な状況に、思わず旦那さんには
私が何か言っても、世の中の出産がほとんどそうなんだからね。
と、先に言い含めておきました。
そして迎えた出産当日。
夜中の0時過ぎからスタートした陣痛。
腰をさすってもらおうと最初は思っていましたが、
手の皮が擦りむけるまでさすりやがれ!
しかし、実際にさすってもらうとすごく気持ち悪い。何にもしないで!と言い捨て、繰り返しやってくる陣痛と一人で戦うことに。
途中、兵力温存の為旦那さんに寝てもらい私はたまカウンターを使い陣痛をカウントし続けました。
家で繰り返しやってくる陣痛を7時過ぎまでやり過ごし、テンピュールのマイ枕を持って病院へ。
いきなり破水して、なんて事もなく休憩を挟みながら産科へ。
産科に着き、先に夜中に電話したことを伝えると、よく頑張りましたねと褒められ、部屋が空いていないので陣痛室を飛ばして分娩室へ。
繰り返しやってくる陣痛が段々強くなり、今度は旦那さんに腰を押してもらい、途中からは足を抑えてもらいました。
なんていうか、飛んでいきそうだった。
陣痛が来た!と思ったら、取り敢えず息を吐く吐く吐く!
陣痛に山があるので、山を越えるまでが凄まじい、例えられない感覚。
なおおおおおっ。
手元のベットのバーが踏ん張る時にものすごく役に立ちました。
もうダメだ、なんて思うたんびに
破水したかな?子宮口開いたかな?と看護師さんが手を中に突っ込んでくる。
ヨウ素液にまみれた手を躊躇なく入れてくる。
それもびっくりだけれども、中にある羊水の膜を触られてポヨンポヨンしているのが感覚としてわかるのです。
まだ、(羊水が割れてないから)もう少し我慢してね。
マジか_:(´ཀ`」 ∠):。
そして。何度目かの山を越えた頃
パン!と羊水の膜が破れたのです。
続きは、出産は奥歯で噛み締めろ2へ。
予定日に出産する!
あくまでも、予定日は予定日。
きっとそう思っている人が世の中の大半なんでしょうか。
けれど、私は初産だからこそ、気持ちでなんとかなると強く言いたい。
ということで、予定日の日にちに強い思い入れがあったわけではありませんでしたが、Xデーと宣言された以上は、その日以外にありえない、と心に決めたのです。
そのひから私は連日、お腹の赤ちゃんに
君が生まれるのは◯月◯日だよ。
と語りかけるの当然のこと、妊娠後期に入ってからは、その日に生まれるように陣痛が一体何時から始まり、どのような形で陣痛が来、そして生まれるかと言うイメージトレーニングひたすらに繰り返しをしました。
さらに、MINMIが出している絵本にも
出産は痛くないと言う言葉があったため、都合のいいとこだけ全て鵜呑みにしました。
そして、ひたすら愚直に繰り返しました。
職場の先輩にも予定日に産みますんで、と宣言するとそんなの無理に決まってるじゃんと笑われました。
予定日の約12日前、運動しなかった私には珍しくウォーキングをしました。
するとその日の晩、お腹がシクシク痛くなりました。
しまった、これは前駆陣痛だ。
恐れおののいた私はその日から運動することをやめました。
そして予定日1日前、その時と同じように夕方ウォーキングを30分ほどしました。
するとどうでしょう、その日の0時を過ぎた頃からお腹がシクシク痛み出したのです。もうそこからは通常の陣痛にシフトしていき、そしてその日のお昼過ぎに産むことができたのです。
イメージトレーニング万歳。
これはあくまでも私だけの体験なので、信じるかどうかはそれぞれだと思いますが、
信じるものは救われる。
私は少なくとも救われました。
ちなみに痛みに関しては、痛くなかったというわけではありませんが、子宮こうが開いていった真っ只中、
これなら第二子もいける
と思ったのは確かです。
いわゆる、怪我をした時の痛みとは全くの別物な気がしました。
母親学級とママ友
大人になってから友達を、作るというのはなかなか難しい。
そもそも、友達ってなぁに、というところからスタートなんです。
小中高で、結局友達100人はできなかったし、今でも連絡を取れるのは大学時代のがほとんど。
そんな状態だから、これから作るぞ!となってもどうコミュニケーションを取ればいいかは凄く謎なわけです。
同じ様な悩みのお母さんはやっぱり多いもので、ガールズチャンネルでも取り上げられていました。
母親学級には行きましたか? | ガールズちゃんねる - Girls Channel -
なので、どこの病院でも開催されている母親学級に参加することに。
しかし、参加時期が遅すぎて三回開催されるうちの一回しか参加できないことに気づいたのですが、もうしょうがない。
行かなきゃ始まらない、と腹をくくって8ヶ月の終わりに向かいました。
しかし、同じ病院のお母さんといえばそれはもちろん、赤ちゃんかお母さんどちらかに問題があるパターンなわけです。
普通の母親学級を知りませんが、明らかに浮かれているのは自分一人。
みなさん、身重プラス高齢もしくは糖尿などの悩みを抱えている人ばかり。
一瞬で友達作りの課題は瓦解しました。
けれど、お一人だけ若くて綺麗目なお母さんがいて、虫歯の共通の話題もあり話しかけに成功!
連絡先を交換することはしなかったんですが、お互い頑張りましょうと笑顔で握手。
改めて、この病院に来ている意味を実感しながらも久しぶりに人と話ができた嬉しさでウキウキしました。
それにしても、友達って作るの大変です。
虫歯な妊婦さん。
妊婦さんの歯科検診の重要性については詳しく書かれているサイトはこちらです。
http://ikinoclinic.net/countermeasure/maternity-dentist.html
ということで、虫歯だらけの妊婦でもあり、妊娠8カ月での受診ということもあり、レントゲンで現状確認をしてから は口腔のケアをしてもらいその日は終了。
自分の場合、つわりがほとんどなく、吐くこともなかったため、口の中の状態としては日頃と変わりませんでした。
つまり、そもそも虫歯だらけでひどかったと言う話なのです。
なので今更虫歯の治療に来たとしても何もできることもなく、何その場で終了になるわけです。
妊娠する前に虫歯治療をすべきだったなと思いつつも、実際に妊娠する前に関しては仕事が忙しすぎて歯医者の予約を取るということをする気がありませんでした。
ただ間違いなく1つ言える事は、出産のするときにものすごく歯をかみしめると言うことです。
それはもう、今までに歯を食いしばると言うことをしたような気もしますが、実際に産むときの歯をくいしばる感じは、想像絶するほどガチ歯をくいしばる事でした。
その時に思ったのは、
奥歯があってよかった。
と言うことでした。
奥歯万歳。
(けれどそんな奥歯すらも神経を抜いた歯がいます。)
早め早めの治療が何よりも大事なんだと今更ながら実感しています。